ワケあり同士による華麗なる政略結婚
『、、謝らないからな。そんな顔を無防備に見せたお前が悪い。』
そう呟いて彼はそのまま振り向かずに出て行ってしまった。
「あっ、、。」
何も声を出せなかったから、もしかして嫌だったと思われたのかも。
嫌だとかそんな感情は一切なくて、あるのは痛いほどの胸の高鳴り。
この気持ちをなんと言うんだろう。
いくら考えても答えはでなくて気付けば出勤時間になり、慌てて職場に向かった。
出勤中に友人である〝マコちゃん〟に連絡を入れた。
こういうのは経験豊富な人に聞くしかない。
直ぐに返信が返ってきて、忙しいマコちゃんと久しぶりに会えることになった。
ウジウジ悩んでいても仕方ない。
気持ちを切り替えて、職場に足を踏み入れた。