ワケあり同士による華麗なる政略結婚


「待ってマコちゃん、落ち着いて?恋とか、、よく分からないけど多分違うと思うよ、、。だって私、こんなだよ?恋なんて夢のまた夢の話だもん。」







そう小さく呟くと、マコちゃんはやれやれといった表情をしていた。



「だって美麗は、その彼と一緒に過ごすとドキドキするんでしょ?それに突然キスされたのに嫌じゃなかったんでしょ?それは相手の事が好きだからなのよ。、、何よりも、、美麗が彼の話をする時の顔が物語ってるわよ。恋する乙女の顔してる美麗、とっても可愛いもの。彼に発作が起こらなくなったのだって美麗にとって彼が特別な相手だからよ。ほら、、彼の顔を思い浮かべて見て?、、どんな気持ちがする?」








マコちゃんのいう通り、目を閉じて彼を思い浮かべてみた。




浮かんだのは優しく目を細める彼の姿。


途端に心臓が慌ただしく動き出して、胸が痛くなり手で押さえた。

< 98 / 311 >

この作品をシェア

pagetop