【完】李寵妃恋譚―この世界、君と共に―
本来ならば、自分の仕える皇帝が死んだ場合、妃は次代の皇帝の母親以外は道観に入り、亡き夫の冥福を祈り続けるのがしたきりなのだが、黎祥が先帝を討ち取った際、成人していない子を持つ先帝の妃は両手で足りず、懐妊中の妃もまた、片手で足りなかった。
その者達を道観に追いやったところで、この国の財政が傾くのは止められない。
だから、彼女たちは今も黎祥の後宮に住まい、子供の教育、そして、黎祥の妃達の教育に尽力してくれている。
それでも、黎祥の妃達の付近に住まわせる訳にはいかず、仕方が無いので、夏宵宮の周辺に先々帝、先帝の妃の殿舎を、秋宵宮の周辺に黎祥の妃達の殿舎を置けるよう、考えてもらった。
まぁ、どちらにしろ、通っていないので意味が無いことはわかっている。