その悪魔、制御不能につき
「平和だっただろ?」
「……まぁ、そうね」
今日あったことを報告しつつ膝の上にいる輝夜を堪能する。ちなみに哉瑪はそんな両親の姿に興味はないと自室にいる。
「そっちはどうだった?」
「これと言って変わったことはなかったわよ」
いつもの通りお茶を飲んであんた達の話(愚痴とも言う)をしてたわ、と言う輝夜に「そうか、」と返す。あいも変わらず輝夜は湊の嫁と仲がいいようだ。
抱きしめる力を緩めればこちらを向く輝夜の頭を固定して唇を奪う。舌を忍ばせて口腔内を味わうように動かし、その先を予感させるようにすれば微かに震える体に自然と口角が上がった。
「俺たちももう1人ぐらい作っとくか?」
くつり、と笑いながら耳元でそう言い柔らかな肌に触れる。首筋に顔を埋めればレモングラスの香りがした。甘いだけじゃない、どこかシャキッとする香りは輝夜に似合っていると思う。
普段香水はつけないがアロマは好きなようで、リビングや寝室、風呂の時などにオイルを垂らしているのを見る。最近のお気に入りはレモングラスらしい。
顔を覗き込み小首を傾げるとどこか嫌そうに顔を歪める輝夜の表情も結構好きだ。それが俺を介しての感情だということに満足感を得られると同時に興奮する。こんなあからさまなことは普段口にしないが。
「思ってもないこと言わないでくれる?」
「輝夜が欲しいなら構わない」
「ってことは別に欲しいわけでもないんでしょ」