あの時からずっと、君は俺の好きな人。
*
新大阪に着いた時、スケジュールを確認したらみんなは大阪城の見学をしている時間帯だった。
しかし、今から私達が大阪城へ向かっても、到着する頃にはみんなはもう見学を終えていそうだった。
だから私と水野くんは、新大阪から直接宿泊先のホテルへ向かうことにした。
最寄り駅から少し離れていたホテルへ2人でタクシーに乗って到着し、中に入ると、私はあれ、と思った。
古いけれど、手入れの行き届いた清潔感のある内装。ロビーに設置された趣のあるソファとテーブル、調度品の数々。
そして中庭の奥に見える、屋内プール。
ーー間違いない、ここは。
「私、ここに来たことある」
「え?」
「ーー事故の直前にここに泊まった」
大会を終えた後にテーマパークに行くことになって、ロビーではしゃいで怒られたなあ。
ホテルにいる間は、ほとんどあの屋内プールで泳いで過ごしたっけ。
朝食ビュッフェでデザートばかり盛り付けて、ママに注意された覚えもある。
見紛うはずがない。あの時に泊まったホテルだ。私とパパとママの最後の思い出。
新大阪に着いた時、スケジュールを確認したらみんなは大阪城の見学をしている時間帯だった。
しかし、今から私達が大阪城へ向かっても、到着する頃にはみんなはもう見学を終えていそうだった。
だから私と水野くんは、新大阪から直接宿泊先のホテルへ向かうことにした。
最寄り駅から少し離れていたホテルへ2人でタクシーに乗って到着し、中に入ると、私はあれ、と思った。
古いけれど、手入れの行き届いた清潔感のある内装。ロビーに設置された趣のあるソファとテーブル、調度品の数々。
そして中庭の奥に見える、屋内プール。
ーー間違いない、ここは。
「私、ここに来たことある」
「え?」
「ーー事故の直前にここに泊まった」
大会を終えた後にテーマパークに行くことになって、ロビーではしゃいで怒られたなあ。
ホテルにいる間は、ほとんどあの屋内プールで泳いで過ごしたっけ。
朝食ビュッフェでデザートばかり盛り付けて、ママに注意された覚えもある。
見紛うはずがない。あの時に泊まったホテルだ。私とパパとママの最後の思い出。