あの時からずっと、君は俺の好きな人。



夕食はビュッフェ形式。

ビュッフェ台の上には、和・洋・中の、前菜からメイン、デザートに至るまで、色とりどりの宝石のような料理が所狭しと並んでいた。

食べ盛りの私たちにとっては夢のような光景だった。


「さ、とりあえずスイーツスイーツ!」


ご飯には目もくれず、美結が真っ先にデザート台の方へと向かう。デザート台の周りには、女子達が目を輝かせて群がっていた。

対照的に、ボリュームのある肉や魚料理が並んだコーナーには男子達が列をなしていた。

甘いもの以外も食べたかった私は、とりあえず前菜のコーナーに並ぶ。

すると、少し離れたところに水野くんがいた。水野くんはお皿を載せるトレイすら持たず、周りをきょろきょろ見回していた。

きっと彼は先程落とした例のものを探している。現在は私がポケットに忍ばせている、切れたとんぼ玉のミサンガを。

ーー6年前は私の物だった物を。

しかし何故彼はこれをお守り袋なんかに入れて、後生大事に持っていたのだろう。

彼はこれが私が落としたものだと、知っているのだろうか?
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