あの時からずっと、君は俺の好きな人。



水野くんは最初から私にとって不思議なことの多い存在だった。

あんなにかっこよくて明るくて、クラスで目立つ存在なのにも関わらず、私は水泳大会で一緒の係になるまで彼の存在をまったく知らなかった。

そういえば、あれだけかっこいい男子なら、美結を初めとする女子達が話題にしていなければおかしいはず。

しかし、2年2組になって私が水泳大会の係になるまでの2ヶ月間、美結が私に水野くんのことを話すことも、他の女子が彼に黄色い声を上げる場面を見ることも、一切なかった。

それなのにーー私が事故の七回忌を休んだ次の日から途端に、クラスの女子達が水野くんの噂をする場面を頻繁に目にするようになった。

そして私が係を押し付けられた途端、水野くんは係に立候補したり、交友が始まってすぐに私の内面を見抜いたり。

さらに私が過去に水泳が得意だったことを知っていたような素振りもあった。

新幹線に乗れなかった私を偶然見て彼も新幹線から降りてくれたがーー本当に偶然なのだろうか?

そして何故、私がなくしたとんぼ玉のミサンガを持っているのだろうか?
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