あの時からずっと、君は俺の好きな人。
「……おはよ蒼太」


そして悪びれもせずに目を擦りながら挨拶をする内藤くん。水野くんはそれに気分を害した様子もなく、無邪気に微笑んだままだった。


「おー。たった今、涼太が水泳大会の選手になることに決定いたしました。おめでとうございます」


水野くんの中では既に決定事項らしく、はっきりと言う。

すると内藤くんの眠気まなこがみるみるうちに光を帯びていった。水野くんの一言に完全に目を覚まされたようだ。

そして、妙に芝居がかったような真剣な表情を浮かべ、内藤くんが言う。


「嫌だ……と言ったら?」

「授業中に袖にイヤフォン通して音楽聴いてることを先生にバラす」


笑みを浮かべたまま、内藤くんにとって死活問題に繋がることを水野くんが言う。ーーっていうかそんなことしてたのか内藤くんは。


「喜んでやらさせていただきます」
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