アーティスティックな男の子。
家事全般やってくれるし、何かと気遣ってる。
毎日一緒に学校に行くし、一緒に帰るし。
手は繋ぐし。ハグもするし。
心配なのか、よくLINEも来るし。
…心配する素振りは見せないんだけど。
『…多分そこら中にGPSが付いてんだろーなあ。』
と思いつつ大きい声で言った。
つかほぼ過保護じゃなくてストーカーの域だけど。
でも別にそれでも構わない自分がいる。
『…さーて、ゲームの続き続き…。』
おーっと、今日からイベントだっけか、そーいや。
いやあ、今日も完徹ですな。
『…あ、コンビニ行こ。』
私服に着替えるのもメンドイし、いーやこのままで。
『秋ー、私ちょっとコンビニ行ってくるー。』
「おー。…程々にな!!!?」
兄、課金カードを買いに行くのを察した模様子。
『うぇーい。』
徒歩5分の近所のコンビニ。
〜♪
「いらっしゃいませ。」
あいっかわらず空いてんだよね、ここ。
『さってとー♪…んー、まあとりま1万×10かな。』
足りなくなったら買えばいいし。
あとはー♪
『あ!推しキャラがファイルになってる!うわやば!カッコ良!!!!』
うわあああ買うしか無いよねー!
よし、あとはー♪
あ、秋の為にプリン買ってあげよ。
大好物だし。
ついでに私の分も買おーっと♪
まあこんな感じかな。
よし、会計に向かお。
お!今日は珍しく若い男の子が!
『お願いしま』
ピキッ
「……。」
『……えっ???』
ま…ぼろし…?
「…何でここにいんだよ、ゆき…。」
『私も同意見だよ、ハル君…。』
まさかのハル君が登場。
え、何で何で。
「ここならバレねーと思って一週間前からバイトしてたんだよ。」
『ええええええマジで?え?』
「…ここ全然人来ねーし、一人だし、快適にバイトしてたのに…。」
『確かに人は来ないよね、うん。』
そこは認める。
『…つか偶然とかマジで怖い。』
「…それな。…とりあえず会計…って、んだよこのカードの量。」
『課金カードでっす☆』
「…うわ。…つか色々異色過ぎてヤバい。」
『ヲタク舐めんなー☆』
「はいはい。…ハイ、全部で100562円。」
『カードで。』