アーティスティックな男の子。



「ちなみに、今回の曲数は?」


『まだ決めてないけどどうせ私が最後なんだし、時間が余ったらその場で創作すれば何とかなる。』


「…それお前にしか出来ないやつな。」


『あとたまにぶっ倒れる人とかもいるからねえ。あ、おかわり。』


「…毎回保健室は大変なことになってるらしいな…。はい。」


『そ。だから先生達は私を一番最後の大トリにするわけ。患者は少ない方がいいし、延びたら減らせばいいしね?あ、ありがとー。』


「お前も大変だな。」


『今頃分かってくれたか。…明日から取り組もうとは思う。』


「被害範囲に気ィ付けろよ。」


『難易度による。』


「だよなー。」


つーことで、明日の為にちょっっと早く寝た。


…もちろん、動画を送ったあとです。


あーゆータイプは根に持つタイプだと思うんで。








この学校には大きな図書館がある。


音楽の詳しい文献から近代の小説、漫画、絵本など。


その為、毎日のように大量の人が利用している。


だが、この日は違った。


ザワザワザワ…。


「何、この人集り…。」


「オイ、何の騒ぎだよ。」


「今あの葉山ゆきが作曲してんの。」


「マジで…!?」


遠巻きに彼女を見つめている人で溢れかえっていた。


「でも近寄んない方がいいよ。」


「え?何でー?」


「なんでも、近寄った人に作曲したヤツを演奏させるらしい。」


「それの何処がダメなんだよ?」


「2、3時間ぐらい拘束されてその上色んな無茶振りをされるらしい。」


「マジで。…だからみんな遠巻きなのか。」


「そうそう。」











どうも、ただいま絶賛作曲中な葉山ゆきです。


珍しく真面目にやってます、葉山ゆきです。


とりあえず何作か作ってますが、


『…ッ全然違う!!!』


です、ハイ。


あ、公共の場(図書館)で叫んでしまった。


ま、いっか。





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