今夜、夫婦になります~俺様ドクターと極上な政略結婚~
「笑いすぎだ」
「だ、だって!」
言い返そうとしながらも、沙帆の頬は赤みを帯びていく。
それを目にした怜士はもう少しいじめてやろうと、顎を掬うようにして沙帆の両頬を口元へ寄せ集めた。
「なんだよ」
見る見るうちに耳まで赤くなっていって、沙帆はその手から逃れるように自らの両手で怜士の悪戯な手を引き剥がした。
少しひんやりと冷たい沙帆の手が、下ろした怜士の手から離れていく。
「その、なんていうか、イメージじゃなかったんですよ。食べれないものとか、ずっと無さそうというか。ピーマンが嫌いだったとか、子どもみたい……」
「だから、それは子どもの頃の話だって言っただろ」
「あ、そっか。じゃあ、肉詰めピーマンとか、今は食べられるんですね」
他愛ない会話を繰り広げながら、沙帆はレタスひと玉とミニトマト一パック、それからクレソンの束とニンニクをカゴに入れていく。
「あとは、お肉のコーナーに行きますね」
すでに何を作るか考えているらしい沙帆は、テキパキと品物を選び買い物を終わらせた。