一姫ニブス。~世界で一番大嫌いな姉~


「ただいま」


夕方。
長い1日が終わって家へ帰ると、お姉ちゃんがテーブルの上で肘をついて顔を埋めて泣いている。


その横に夜勤明けのお母さんの姿がある。

やだなぁ、
嫌な雰囲気。

でも部屋ないし…
座るしかない。


靴を脱いで足音を立てないようにそーっと歩いて横に座る。

「もうムリ…立ち直れない…」

「え、もう泣かないの」

そう言ってママが丸くなった背中をさする。



何があったのか聞き耳を立ててお姉ちゃんから背を向ける。


「もぉ悔しい!!
あいつにテストの点負けるなんて超悔しい!!」


へ…??

テストの点負けただけで泣いてるの??

テーブルにうつ伏せになってわんわん泣いているお姉ちゃんをチラ見しながら思わずあ然とした。

「大丈夫よ恵麻!次頑張ればいいじゃない」

「…でも…悔しくて…グスっ…」


小さい頃からお姉ちゃんは人一倍負けず嫌いで、
何でも一番じゃないと気が済まない性格。

その分、誰よりも勉強して努力するので、
欲しいものは何でも手に入ってた。

欲しいおもちゃも
泣いてでも手に入れる。


姉妹なのに、
お姉ちゃんは私と違って負けん気がある。

自信があって要領が良くて、
大嫌いだけど、
私にとっては憧れの存在…。
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