焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
もう一度周囲を見渡せば、織田くんを撮っている女性が多い。私だって撮っても大丈夫だよね。

「ごめん、撮ってくるね」

「了解」

ここからじゃ観客が写っちゃってうまく撮れそうにない。ベストポジションを探して場所を確保する。

うん、ここならうまく撮れそう。

さっそくスマホをカメラモードにして、何枚か撮っていく。

今まで『制服を着た男の人って最高にカッコいい!』と言っていたみどりの気持ちはちょっとわからなかったけど、今なら理解できる。

普段より二割増し……いやそれ以上に制服を着るとカッコいいもの。

カメラ越しに映る織田くんは、次々と並んでいる子供たちに体験させている。

子供の扱いがすごく上手。もしかして織田くん、子供が好きなのかな?

それにしても織田くん、疲れないのかな? 笑顔を絶やさずひとりひとりに丁寧に教えていて大変そう。

心配をしながらもスマホを向けて写真を撮り続けていると、ひとりの子の体験が終わった彼とふと、目が合った。

「あっ……」

思いっきりスマホを彼に向けているところを見られ、一瞬固まる。それは織田くんも同じ。
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