総長さんが甘やかしてくる①(※イラストあり)
ピンク。赤。白。
レース、水玉、フリフリ。
種類が豊富なのもそうだけど。
お店の中に入る前から、可愛さに圧倒される。
――体育の授業のとき。
【みてー。××の下着、ダサすぎ】
【ゴミあさって見つけたのかな】
【カラスだもんねー。さすが】
周りの子が着けているような可愛い下着を、わたしは持っていなかった。
柄のない、ベージュ色の下着。
わたし自身はそれがダサいなんて少しも思わなかったけれど、他の子からすれば“地味”らしく。
……悪趣味だ、とからかわれた。
胸の成長に合わせて買い換えられるわけじゃなかったので、サイズアウトすれば苦しくなった。
おばさんの機嫌が良さそうなときに、
新しい下着が必要になったことを伝えると
【いやらしい。そんな身体して】
おばさんは、わたしを汚いものでも見るかのような目で見てきた。
体型に似合わず成長の止まらない胸が、コンプレックスになった。