イジワル執事と王太子は伯爵令嬢を惑わせる
珍しいルースの優しい声を聞いても、アディは体の奥から湧いて来る震えを止められなかった。
人に矢を射かけるなど、冗談ですることではない。その矢は、確実に人を傷つけることを意図されて放たれたのだ。ここは離れとはいえ王宮内。まさか、そんなことをするものがいるとは、アディは考えてもいなかった。
いや、昨日、フィルは言っていなかっただろうか。王太子を暗殺しようとするものが、王宮内にいることを。
「この矢は……誰を……」
震えるアディの声に、ルースとフィルは目を見合わせる。
ルースだとは考えにくい。危険をおかしてただの執事を狙う事はないだろう。もしかしたら、フィルもなにか自身の立場で命を狙われるような問題ごとを抱えているのかもしれない。
そして、アディも。
彼女が狙われるとしたら、王太子妃になるかもしれないという存在だからだ。
人に矢を射かけるなど、冗談ですることではない。その矢は、確実に人を傷つけることを意図されて放たれたのだ。ここは離れとはいえ王宮内。まさか、そんなことをするものがいるとは、アディは考えてもいなかった。
いや、昨日、フィルは言っていなかっただろうか。王太子を暗殺しようとするものが、王宮内にいることを。
「この矢は……誰を……」
震えるアディの声に、ルースとフィルは目を見合わせる。
ルースだとは考えにくい。危険をおかしてただの執事を狙う事はないだろう。もしかしたら、フィルもなにか自身の立場で命を狙われるような問題ごとを抱えているのかもしれない。
そして、アディも。
彼女が狙われるとしたら、王太子妃になるかもしれないという存在だからだ。