エレディンの乙女と青龍の守護者
言われた方へ目をやると、
ぱっと、、また何かが光った。
眩しさに目を細めるが、
神官たちは何ともないようだ。

「それはつまり、あの花が名前の由来のー、、?」

「はい、クラリス公国を代表する
カティナの花でございます。」

濃い緑の茎にスッと伸びた大きな葉が数枚、
その茎の先には白く大きな花が天を向き
花弁を開かせている。


「その凛とした姿もそうですが、
同じように、この独特な甘い香りも
人々に愛されています。」

そう、香りは濃厚でとても甘い。

「カティナの花は、その花を咲かせている時間がとても短いのです。ですから、そのほんのいっ時の濃厚なこの香りを、人々はとても楽しみにしているのですよ。」

「そうなんですね、、」


「さぁ、では神殿の方へ参りましょう。

カティナの花を少し摘んでいくのもいいですね。」

神官が前を向いた。




「見つけた。こんなところに居た。」
突然声が降ってきた。


目の前は、まるで光が弾けたのかと思うほど
強烈に明るくなり、目が眩んだ。

「きゃあぁ、、っ!?」
「カティナ様!」
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