エレディンの乙女と青龍の守護者
ウェルロイドは頷く。
「私が考えていたのは、
なぜまた幼な子に戻ったのか。

なぜ唇が触れたにも関わらず
青龍の印が現れないのか、この二つの事柄についてだ。」


カティナをじっと見つめる深い緑の瞳は
再び彫刻のような静かさと美しさを見せる。

小さなカティナはもじもじと身体を揺らす。
「そ、、それは、、わたしにもー、、」

「わからないのですか?」
カミユの瞳はあからさまに懐疑的だ。

「カミユ、控えよ。」
ウェルロイドはふぅっと背もたれに身体を預ける。
その表情は気怠げだ。

「ウェルロイド様、まだお身体がー、、?」
カミユが主人の側に掛け寄ろうとするのを
ウェルロイドは目線で留める。
優しくカティナの頭をなでると、ウェルロイドは話し始めた。
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