極上ショコラ〜恋愛小説家の密やかな盲愛〜【コミカライズ配信中】
「いただきます」と言ってからフォークでスクランブルエッグを口に運ぶ俺を、雛子がじっと見つめてくる。程なくして、彼女は俺の顔が僅かに綻んだことに気づいたらしく、ホッとしたように微笑んだ。
「……美味いよ」
食事への感想を言葉にするようになったのは、一年ほど前からのこと。
照れ臭くて、付き合う前からほとんど口にしたことがなかったけれど……。一度だけ無意識に『美味い』と呟いた時の雛子の嬉しそうな表情がやけに脳裏に焼きついて、また見たいと思わずにはいられなくて、ガラにもないことはわかっていながらも少しずつ伝えるようになった。
「良かったです」
今日も破顔した彼女は、その表情に多幸感を滲ませていて、隠そうともしていない。
最近の雛子は、あんなにも意地っ張りだったのが嘘のように素直な表情を見せてくれるようになり、その度に心を惹きつけられる。
いったい俺は、どれだけ彼女を愛すればいいのだろう。
雛子への愛が深まれば深まるほど、顔を覗かせるのは独占欲。
誰かにそんな感情を抱いたことはないのに、彼女に対してだけは日に日に増すばかりのそれにひとり戸惑う。
そして、独占欲を隠そうとすればするほどに、身勝手な恋情は大きくなっていく。
「……美味いよ」
食事への感想を言葉にするようになったのは、一年ほど前からのこと。
照れ臭くて、付き合う前からほとんど口にしたことがなかったけれど……。一度だけ無意識に『美味い』と呟いた時の雛子の嬉しそうな表情がやけに脳裏に焼きついて、また見たいと思わずにはいられなくて、ガラにもないことはわかっていながらも少しずつ伝えるようになった。
「良かったです」
今日も破顔した彼女は、その表情に多幸感を滲ませていて、隠そうともしていない。
最近の雛子は、あんなにも意地っ張りだったのが嘘のように素直な表情を見せてくれるようになり、その度に心を惹きつけられる。
いったい俺は、どれだけ彼女を愛すればいいのだろう。
雛子への愛が深まれば深まるほど、顔を覗かせるのは独占欲。
誰かにそんな感情を抱いたことはないのに、彼女に対してだけは日に日に増すばかりのそれにひとり戸惑う。
そして、独占欲を隠そうとすればするほどに、身勝手な恋情は大きくなっていく。