極上ショコラ〜恋愛小説家の密やかな盲愛〜【コミカライズ配信中】
認めたくない。


だけど……。
羨ましい、と思った。


篠原にそんな風に想ってもらえる女性に、私は羨望の情を抱いたのだ。


どうして……。


彼のことを最低な人間だと思っているのに、そんな感情を抱いてしまった自分自身にひどく戸惑う。


「お前さ……」


無言のまま悶々としていると、篠原が私の顔を覗き込んできた。突然のことに肩をビクリと強張らせながらも、必死に平静を装う。


「はい」


そんな私のことなんか気にも留めずに、彼は続きを紡いだ。


「……俺のこと、どう思ってる?」

「は……?」


質問の意図がわからなくて素っ頓狂な声を出すと、篠原が私の瞳を真っ直ぐ見つめた。
その表情が少しだけ強張っているような気がするけれど、恐らくそんな風に見えるのは気のせいだろう。


それなのに、あまりにも真剣な顔をした彼を見て、答えるしかないのだと悟った。


とは言え、正直な気持ちを告げてもいいのかどうか迷ってしまう。


だけど──。

「さっさと答えろ」

相変わらず私の気持ちなんてお構いなしの篠原が、どこか不服そうな声で焦れたように促してきた。
仕方なく、彼に投げかけられた質問の答えを紡ぐ。

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