極上ショコラ〜恋愛小説家の密やかな盲愛〜【コミカライズ配信中】
「何度もお願いしているパーティーの件ですが……」
「またその話か」
不満の色が強くなった表情に、ニッコリと笑みを繕う。
「先生の作品の打ち上げですよ? 原作者が出席しないなんて、監督や出演者を落胆させてしまいますから」
「脚本家がいるだろうが」
「ですが、原作は先生の作品です。今回のパーティーの主役は、ある意味先生なんですよ」
「お前も知ってるだろ、俺はそういう場が嫌いなんだよ」
「それはわかっています。ですが、今回は主演のセリナさんの強い希望でもあるんです」
「お願いします」と頭を下げると、篠原が眉を寄せた。
彼が社交的な場を嫌い、それ故にあまり表舞台に出ないことはファンの間でも有名な話で、もちろん担当者としてもよくわかっている。
“小説家は作品だけを露出させるべき”という持論を掲げている篠原は、その言葉通りメディアやパーティーなどにはほとんど顔を出さない。
ルックスを利用して“イケメン小説家”として売り出せば今以上のヒットが見込めると、社長や編集長は意気込んでいたこともあるけれど……。それを嫌悪する彼の機嫌を損ねないためにも、ここ最近は口に出さなくなった。
担当者としてもファンとしても、そんな篠原の姿勢は素晴らしいとも、彼の気持ちを尊重したいとも思う。
だけど──。
「またその話か」
不満の色が強くなった表情に、ニッコリと笑みを繕う。
「先生の作品の打ち上げですよ? 原作者が出席しないなんて、監督や出演者を落胆させてしまいますから」
「脚本家がいるだろうが」
「ですが、原作は先生の作品です。今回のパーティーの主役は、ある意味先生なんですよ」
「お前も知ってるだろ、俺はそういう場が嫌いなんだよ」
「それはわかっています。ですが、今回は主演のセリナさんの強い希望でもあるんです」
「お願いします」と頭を下げると、篠原が眉を寄せた。
彼が社交的な場を嫌い、それ故にあまり表舞台に出ないことはファンの間でも有名な話で、もちろん担当者としてもよくわかっている。
“小説家は作品だけを露出させるべき”という持論を掲げている篠原は、その言葉通りメディアやパーティーなどにはほとんど顔を出さない。
ルックスを利用して“イケメン小説家”として売り出せば今以上のヒットが見込めると、社長や編集長は意気込んでいたこともあるけれど……。それを嫌悪する彼の機嫌を損ねないためにも、ここ最近は口に出さなくなった。
担当者としてもファンとしても、そんな篠原の姿勢は素晴らしいとも、彼の気持ちを尊重したいとも思う。
だけど──。