あなたが居なくなった日。
「もう一回寝てしまおうかな」
そうは思うけど、もちろん早送りだってできるわけがないから何度眠りにつこうとその間に今日を終わらせてしまうこともできない。
結局は起きなければいけないのだ。
「ふぅー」
仕方がないから起き上がって一つ息を吐き出してみる。
呼吸って不思議だ。
普段は生命維持のために無意識で行われているそれを、意識してやってみることで(例え一時の気休めだとしても)さっきまでの不安定な気持ちが少し軽くなった気がする。
のそのそとベッドを抜け出しのろのろと制服に着替える。
思えば土曜日に制服を着るのなんて初めてだ。