旦那様は溺愛至上主義~一途な御曹司に愛でられてます~
「彼女には俺との関係について説明してあるんだよな?」

 宝来部長の質問に、佳奈さんが「へ? 言ってないけど?」と、気の抜けた声で答えた。

「え!? 言ってないの!?」

 驚く長谷川さんの声に驚いた私は、うろたえながら顔を上げた。

 俺との関係? え、もしかして。

「佳奈さんって、宝来部長とお付き合いされているんですか?」

 佳奈さんにだけ聞こえるように、消え入るようなとても小さな声で言ったのだけど、この距離だ。当然のことながらふたりにも聞こえてしまっている。

「あはは!」

 長谷川さんは手を叩いて爆笑し始め、佳奈さんは「そんなわけないでしょう」と渋い顔をつくる。

「え、あ……ごめんなさい」

 私、さっきから謝ってばかりだ。

 恥ずかしさから真っ赤になっているであろう頬を両手で押さえる。そこで、会話を引き取ってくれた宝来部長が、苦笑いを浮かべながら説明をしてくれた。

「俺たちは高校の同級生なんだ」

「え!? そうなんですか!?」

 風の噂で、宝来部長はアメリカの大学にて経済学を学んだと聞いている。高校についてはなにも聞いていないが、きっと超がつく有名な進学校に決まっている。
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