旦那様は溺愛至上主義~一途な御曹司に愛でられてます~

 佳奈さんすごい。絵付師としての才能があって、この見た目で、更には学歴もいいなんて。

 憧憬(しょうけい)の眼差しを佳奈さんへ送ると、佳奈さんは苦笑いを浮かべた。

「言っておくけど、私はいたって普通の成績だったわよ。遼平くんも似たようなものね。もちろん成暁くんは首席で卒業したけど」

「首席!? す、すごい……」

 宝来部長は得意げになるわけでもなく、澄ました顔で言う。

「別にたいしたことじゃない。……まあ、そういうことだ。だから吉岡さんのことは聞いていたし、それはこいつも一緒」

 ぞんざいな視線を送られた長谷川さんはおどけた顔をする。

「佳奈ちゃんがよく話してくれるから、俺の中ではもう吉岡ちゃんの存在は友達以上っていうか」

 えええ……。

 長谷川さんは、自分勝手にどんどんパーソナルスペースを侵害しようとしてくる。

「俺、ずっと話してみたいと思ってたんだよね」

 こういうの、本当に困る。

 私は人見知りはしないけれど、人付き合いが苦手なのだ。
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