旦那様は溺愛至上主義~一途な御曹司に愛でられてます~
顔から湯気でも出ているんじゃないかと思うくらい熱い。
横から伸びてきた手が、指先まで熱くなっている私の手を握った。
繋いだ手を離したくない。そう思ってしまうほど、私はもう成暁さんに惹かれてしまっている。
「起きた?」
いつの間にか閉じてしまっていた目を開けると、そこはもう幸泉陶器の敷地内だった。
「え!? すみません、私寝ちゃって……!」
なんということだ。送ってもらった挙句、運転してくれている成暁さんの横で寝てしまうなんて。
「少しはよくなった?」
「は、はい。頭痛もなくなってます……」
どうやら薬が効いてきたようだ。
そこではたと当惑する。
「あれ……? ジャケット……」
シートベルトも、羽織っていたジャケットも取られている。しかも首元まである襟のボタンが外されて、胸元が露わになっている。
サアーッと血の気が引いた。
「苦しいかと思って勝手に外した」
悪気なんてもちろんなく、親切心でやってくれたのだろう。それが分かっているから余計に言葉が出てこない。