一期一会
少しでも彼をドキドキさせようとしたのに結局返り討ち。
私しかドキドキしてないじゃん!!
『ってか、さっきまた苗字に戻ってた』
「そんな簡単に直せない……」
『じゃ地道に待ってるな、瑞季』
うぅ……絶対名前呼んで遊んでいる……。
『そうだ月曜日。十時に北の出口で良い?』
「うん、良いよ」
『晴れるといいな』
「うん……」
電話を切った後、彼に名前を呼ばれたことを思い出してまた動悸が激しくなった。
勇馬なんて平気で名前呼べるのに。
いつか彼の顔を見ながら名前を呼べる日が来るのだろうか……。
そして月曜日。
「西野!」
待ち合わせの出口へと向かおうと改札を出たら、白の半袖シャツに黒のスラックス姿の中原君に声を掛けられた。
私はまさか中原君が居るとは思わなくて驚きながら走って駆け寄った。
私、間違えてた!?
「おはよう!待ち合わせ、北出口だったよね?」
慌てて訊ねる。
「迷ったら可哀相だと思ったからここで待ってた」
「ありがとう……」
優しい……
そして今日も中原君は爽やかだな……。
私しかドキドキしてないじゃん!!
『ってか、さっきまた苗字に戻ってた』
「そんな簡単に直せない……」
『じゃ地道に待ってるな、瑞季』
うぅ……絶対名前呼んで遊んでいる……。
『そうだ月曜日。十時に北の出口で良い?』
「うん、良いよ」
『晴れるといいな』
「うん……」
電話を切った後、彼に名前を呼ばれたことを思い出してまた動悸が激しくなった。
勇馬なんて平気で名前呼べるのに。
いつか彼の顔を見ながら名前を呼べる日が来るのだろうか……。
そして月曜日。
「西野!」
待ち合わせの出口へと向かおうと改札を出たら、白の半袖シャツに黒のスラックス姿の中原君に声を掛けられた。
私はまさか中原君が居るとは思わなくて驚きながら走って駆け寄った。
私、間違えてた!?
「おはよう!待ち合わせ、北出口だったよね?」
慌てて訊ねる。
「迷ったら可哀相だと思ったからここで待ってた」
「ありがとう……」
優しい……
そして今日も中原君は爽やかだな……。