ようこそ、恋愛指南部へ!

「な、何だよ」

「何かのんちゃんに言うことはないかい?みーゆちゃん!」

「だー!その名前で呼ぶなって!」

みゆちゃん……?
セトくんはセトくんじゃ……

頭の中に?マークが浮かび上がる私をよそに二人は話し続けている。


「のんちゃん、信じられないかもしれないけど……今目の前にいるこの男がみゆちゃんなのよ!」

「ええええええええええええ!?」

これでもかってくらい大きな声が辺りに響き渡る。

何がどうしてそうなったの!?


「みゆったら……また自己紹介で下の名前言わなかったんでしょ!」

混乱する私に、りっちゃんはちょっと早口だったけど細かく説明してくれた。

セトくん……こと、瀬戸内行幸(みゆき)くんは、小さい頃身体が弱く、小さかったため、よく女の子と間違えられていた。

それをセトくんのお姉さんたちが面白がってよくお下がりの服を着せていたみたいで……


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