ようこそ、恋愛指南部へ!
「……上等」
「うわっ!?」
掴んでいた腕を引っ張られ、思いっきりふらついてしまう。
そんな私を、がっしりと支えてくれる大きな胸。
「な、な、な……!」
背中にすごい生暖かい体温を感じる。
これは俗に言う、後ろから抱きしめられるっていうやつでは……!?
「俺は、自分を信じて着いてきてくれるやつを裏切るようなことはしねぇ。
お前が極上の恋愛が出来るようになるまで、俺が付き合ってやる」
心臓が痛いくらいに高鳴ってる…
それもそうだ、男の人に抱きしめられた経験なんてない。
「もしかして、これが……恋?」
「アホか馬鹿。抱きしめられただけで全員恋出来てたら苦労しねぇよ。
少子化問題も一瞬で解決するわ」
「容赦ないなあんた!?」
「あんたじゃねぇ、一護だ」
「……シイナさん」
「耳もわりぃのかてめぇ、一護だって言ってんだろ」
彼氏の名前くらい覚えろよ、なんて耳元で優しく囁かれる。