ようこそ、恋愛指南部へ!
「梓沙ちゃんなら…さっき奥にいた気がするね」
「あ、ありがとうございます」
名札の色がブルーだから…この人は3年生なのかな。
うちの高校は、学年によって名札や体操服の色が違う。
1年生は赤、2年生は緑、3年生は青色の名札をつける。
教室の奥の方に、見慣れたショートボブの女子を見つけた。
「アズ…」
「しつけぇ!分かったって言ってんだろ!」
アズと話していたらしい男の人がこちらに歩いてくる。
……めちゃくちゃ不機嫌そうに。
一体なんだって言うんだ。
少し長めの黒髪は、アシンメトリーだけど整えられていて。
切れ長の目はとても鋭くて、まるで獲物を狩る狼のようだ。
「おい、女」
「……は、はい」
何故だが分からないが、背筋がピンと伸びてしまう。
「喜べ、俺が直々に恋愛指南してやる。
そうと決まればこれ、名前書け」
「……は、はい?」