ようこそ、恋愛指南部へ!
「おはよう!」
翌日、いつも通りの時間に学校へ行くと……
「深愛、私は別に化粧なんて……」
「え〜凛子ちゃん素材はいいから絶対盛れると思うんだけどな〜」
「凛子はあたしが押さえとくから今のうちに!深愛!」
どこを見てもメイクをしていたり髪を巻いていたりする女子ばかり。
思わず入り口にかかっているクラスの札を確認する。
クラス……間違ってないよね、うん。
「志乃!たたた助けてくれ!」
私に気付いたらしい凛子が長い黒髪を振り乱しながら走ってくる。
えーっと、貞子ですか?
「な、何があったの凛子……」
「深愛と梓沙にやられたんだ。これ以上犠牲者を出すわけには行かない、逃げろ、志乃!」
折角のかわいいメイクも台無しになりそうなその髪何とかしてくださいよ……
「あ、志乃ちゃんおはよ〜」
「よし、志乃も捕まえるか!」
「え……ぎゃあああああ!!!」
凛子はミイラ取りがミイラになってしまった……とため息をつきながらも助けてくれない。