Adagio
「えっ、いつの間にそんなにたくさん採用したんですか。転籍ですか?」
「ああ、違う違う。出向なのよ。うちのシステム課に、よそから人が来るの。それで、今度新しい業務基幹システムの開発するんだ。
ほら、今って『ここにメール送ったのでご確認お願いします』って、クラウドに書き込みしなきゃいけないとか、そういう二度手間があるでしょ。あれも全部終わりになる予定」
「へえ、そうなんですか。便利になるんですね」
「そそ。人事システムとか給料システムも変わるよ。IDカードの記録から勤怠も自動計算になるし、明細までIT化。綿貫の仕事、一気に楽になるよー」
有紗はにこにこと笑顔を浮かべながらも、内心では焦りを感じていた。担当している仕事がこれ以上減ってしまったら、いよいよ自分の価値がなくなってしまう。
「ああ、違う違う。出向なのよ。うちのシステム課に、よそから人が来るの。それで、今度新しい業務基幹システムの開発するんだ。
ほら、今って『ここにメール送ったのでご確認お願いします』って、クラウドに書き込みしなきゃいけないとか、そういう二度手間があるでしょ。あれも全部終わりになる予定」
「へえ、そうなんですか。便利になるんですね」
「そそ。人事システムとか給料システムも変わるよ。IDカードの記録から勤怠も自動計算になるし、明細までIT化。綿貫の仕事、一気に楽になるよー」
有紗はにこにこと笑顔を浮かべながらも、内心では焦りを感じていた。担当している仕事がこれ以上減ってしまったら、いよいよ自分の価値がなくなってしまう。