かんしゃ の きもち

「大体いつもはさ、玲子たちのグループに引っ付いてる佐野とか藤田とか? あの辺くらいだけど」

 唐揚に塩レモンだれをかけながら、マキちゃんが呆れたように言う。

「えーっと、生田にー川岡、佐久間にー太田にー吉田にー、って、いっぱいいすぎてめんどうだー」

 由利ちゃんがほんのり赤ら顔で喚いた。

「しかも、山本なんて今の勤め先、福岡よ?」

 マキちゃんがそういいながら、お手拭きで手を拭う。

「……福岡から、わざわざ」
「そう。しかも、明日から北海道に1年間の長期出張だっていうのに。本当、バカみたい」

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