極上御曹司の愛妻に永久指名されました
「だ、だって、いきなりキスなんてするから」
つっかえながらもそう答えたら、彼はニヤリとした。
「お前の頭の中リセットしてやろうと思って。余計なこと全て吹き飛んだだろ?」
吹き飛んだどころではない。
心臓がバクバクで、発作を起こしそうだ。
タクシーの運転手だっているのに何してくれてんの!
「もう止めてよ!」
小声で怒って風間の胸をドンと叩くが、当の本人は悪びれた様子もなくハハッと笑っている。
ああ〜、もう~、憎たらしい。
横目でギロッと彼を睨んだ。
それからレストランに着いて小春の誕生日を祝う。
風間への怒りを抑えて、笑顔で振る舞った。
ロゼのシャンパンで乾杯すると、彼女へのプレゼントタイム。
まず私がハンドクリームと香水を、次に風間が財布を渡す。
そして最後に長谷川がプレゼントしたのは、薔薇の形のイヤリング。
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