極上御曹司の愛妻に永久指名されました
「毎日ってなんかストーカーっぽくて気持ち悪いね」
小春の言葉に笑ってみせる。
「そのうち就職したら、店の手伝いも減るし、あともう少しの辛抱かなあ」
就職しちゃえば、黒沢さんの顔を見る機会も減るだろう。
いや、減ってくれなきゃ困る。
精神的にじわじわ追い込まれているんだよね。
両親は私と黒沢さんが恋人関係になってると思っている。
このままだと早く黒沢さんと結婚しなさいとか言われそう。
あ~、頭が痛い。
その上、卒業旅行が終わってから、あまりグッスリ眠れていないのだ。
このままだと倒れそう。
店員がコーヒーを持ってきて、口に運びながら考える。
お金貯まったら、姉のようにひとり暮らししようかな。
「ねえ、紫のお姉さんはその元彼に何も言わないの?」
小春は私を心配してか、突っ込んだ質問をしてきた。
「文句を言うどころか、私とその元彼をくっつけようとしてる」
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