この声が聞こえるまで
"シクシク"

真っ暗な世界で、目の前には小さな女の子がしゃがんで泣いている。

何かに怯えるかのように肩を震わせながら。

近づこうにも、どれだけ進んでも女の子の元へはたどり着けない。

声をかけても彼女には届いていないようだ。

しばらくすると、女の子は落ち着いたのか泣きやみ私を見つけて歩いてくる。

私が近づこうとしても全然近づけなかったのに彼女の方からは近づけるみたいだ。

「なんでお姉さん、この世界にいるの??」

顔は髪で隠れておりどんな表情をしているのか分からないくらい。

「わからないわ。気がついたら私もここに居たの。」

「嘘だ、お姉さんはなんでここに居るのか知ってるはずだよ。」

私が知っている?
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