Snow Doll ~離れていても君を~
「椿高は毎年、この時期になるとイルミネーションをやっていてな。それを見に行くついでだと思えばいい」
それなら、私も参加できそうかな。
海里が椿の姫に会ったときの反応も気になるし。
「じゃあ、私も行きます」
「海里。それから春馬。絶対に優希奈のそばを離れるなよ。俺が言うのもなんだが」
「──はい」
二人はうなずき、如月先輩は満足そうに目を細めた。
「あら、私は?」
ケイが不服そうに如月先輩へ聞く。
「お前は戦力外だろ。優希奈を桜花の姫として飾り立てることでも考えていろ」
*
ケイと春馬君に送ってもらったあと、二人は用事があるらしく帰ってしまい、一人で海里のマンションにいた。
とりあえず海里がいつ帰ってきてもいいように、ご飯を作るために冷蔵庫を開ける。
サンマとお味噌汁と……、そこまで考え、足りない材料があることに気づく。
大根が少なすぎて、欠片ほどしかない。
海里は大根のお味噌汁が好きで。油揚げはあるのに大根が足りないなんて。
サンマの付け合わせの大根おろしも必要だし、買ってくるしかない。
近くのコンビニなら一人で歩いて行っても大丈夫かと思い、コートを羽織って外に出た。