Snow Doll ~離れていても君を~

学校に来たら、私と海里は本当に他人同士だ。

たまに保健室や視聴覚室など、人の目の少ない場所では話すけれど。


如月先輩の件がなければ、何も繋がりなんてない。

あの吹雪の日、保健室まで運んでくれたのも、如月先輩の命令だったのかもという気がしてきた。


わざと避けているのか、教室でも特に二人で喋ることはないし……。


来年、如月先輩が卒業したら、私と海里の関係はどうなってしまうのだろう。

不安でたまらなくなり、窓の向こうで降り始めた雪をただ切なく見つめた。





放課後。

誰もいなくなった5組の教室で、ケイがメイクをしてくれることになっていた。

机を挟んで向かい合わせに座り、ケイは私の肌にスポンジでベースメイクを施していく。


「ユキって普段から、あまりメイクしてないのね」

「ちょっとはメイクしてるつもりなんだけど。不器用でうまくできなくて」

「肌が白いし、薄いメイクでもじゅうぶん可愛いから、特に無理してすることもないのかもね」


ケイはいつもはしないマスカラやチークまで丁寧につけてくれた。

メイクが終わりかけたとき、私は静かに口を開く。


「あのね。ケイに……相談があるの」

「なあに? 恋の悩み?」


言い当てられ、一瞬黙り込むものの、素直にうなずく。
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