Snow Doll ~離れていても君を~
学校に来たら、私と海里は本当に他人同士だ。
たまに保健室や視聴覚室など、人の目の少ない場所では話すけれど。
如月先輩の件がなければ、何も繋がりなんてない。
あの吹雪の日、保健室まで運んでくれたのも、如月先輩の命令だったのかもという気がしてきた。
わざと避けているのか、教室でも特に二人で喋ることはないし……。
来年、如月先輩が卒業したら、私と海里の関係はどうなってしまうのだろう。
不安でたまらなくなり、窓の向こうで降り始めた雪をただ切なく見つめた。
*
放課後。
誰もいなくなった5組の教室で、ケイがメイクをしてくれることになっていた。
机を挟んで向かい合わせに座り、ケイは私の肌にスポンジでベースメイクを施していく。
「ユキって普段から、あまりメイクしてないのね」
「ちょっとはメイクしてるつもりなんだけど。不器用でうまくできなくて」
「肌が白いし、薄いメイクでもじゅうぶん可愛いから、特に無理してすることもないのかもね」
ケイはいつもはしないマスカラやチークまで丁寧につけてくれた。
メイクが終わりかけたとき、私は静かに口を開く。
「あのね。ケイに……相談があるの」
「なあに? 恋の悩み?」
言い当てられ、一瞬黙り込むものの、素直にうなずく。