Snow Doll ~離れていても君を~
「お兄さんはどんな人なの? 生徒会長やってるんだよね?」
「うん。兄は真面目で優しい人だよ。優しすぎて申し訳なく思うくらい」
「ふーん……」
そのまま、じっと私のことを見つめてきたので首をかしげる。
「どうかした?」
「いや。こんな可愛い妹がいたらいいだろうなって思っただけ。俺、一人っ子だからさ」
「そっか。理希は兄弟がいないんだね」
……って、私も本当は、血の繋がった兄弟はいないけど。
「優希奈ちゃん。手、冷たいの?」
両手を合わせて寒そうにしていることに気づいたのか、理希が確かめるように私の手を握りしめる。
手袋をしているとはいえ、長時間外にいると指先がかじかんできていた。
「しばらく、こうしてれば」
理希が大きな手のひらで私の手をぎゅっと包み込んでくれる。そのおかげで、少しずつ指先が暖まってくる。
だけど理希に手を繋がれても、海里のときみたいにドキドキしない。
ただ、不思議と懐かしい温かみが込み上げてくるだけだ。
「あ、ありがとう」
ちらっと海里の方を確認してみたら、椎名君と話し込んでいて全然こちらを気にしていなかった。