Snow Doll ~離れていても君を~
「ユキ、良かったわね。龍臣から自由になれたから、好きな人への気持ちを隠す必要ないんじゃない?」
私の手首を引くケイは、カラフルな電飾で作られたトンネルをくぐり抜けながら囁く。
「もうすぐクリスマスだし、気持ちを伝えてみたら?」
「え……」
「桜花がもし負けたら。好きな人とは離れ離れになって、伝える機会はもうなくなるのよ」
「そっか……、そうだよね」
海里へ気持ちを伝えられなかったら、ずっと後悔することになる。
「私、頑張ってみようかな」
告白なんてしたことがないし、いまいち勇気が出ないけど。
もう会えなくなるかもしれないことを考えると、伝えたくなってきた。
たとえ、海里が彼女なんて必要ないと言っても。
「応援してるわ。まずはイヴの日に二人きりで逢う約束をとりつけないとね」
「……それ、難しそう」
考え出すと頭痛がしてきて、額に手を当てる。
ケイはそんな私の頭をそっと撫でてくれた。
星や船の形のイルミネーションなど、ある程度見終わったので、海里達の集まっている所へ戻ることにした。
海里達はこちらへ背を向けて何やら話し込んでいる。