Snow Doll ~離れていても君を~
「今度、3人でどこか旅行に行こうか。相原が許してくれるなら」
──私の育ての親の許可。
それを優先してくれる父もまた、一線を引いた関係を築いていくつもりなのだろう。過去の過ちを自分のせいだと後悔しながら。
「あの。お父さん……」
勇気を出して呼ぶと、理希とよく似た父の目が見開かれる。
「楽しみにしてます、旅行」
私の言葉に、泣きそうに歪んだ父の表情。
「どこに行きたいか、考えとけよ」
父は私の髪をぐしゃぐしゃにする勢いで撫でてくる。
私の目からも涙が零れそうになり、「考えておきます」と笑顔を作った。
全てを許すのは難しいかもしれない。
でも、これから時間をかけて、母との思い出を聞かせてもらえれば、と願った。