怨返し─赦されない私の罪─
早く...早く....やりてぇ...ここまで楽しいのは初めてだ。生まれ変われそうな気がする!今の俺なら!!
来希は下駄箱に到着するとすぐに靴に履き替え、体育館裏に走っていった。
体育館裏に着くと、つい昨日のように思い出すイジメ。またあの快楽に近いことを出来ると思うと、ワクワクして仕方がない。
くくく...ボコしてからたっぷり楽しんでやるぜ....あれ?もしかして佐々木ちゃんも来んのかな?そしたら...元に戻してあげないと....
ビクビクしててか弱いヒヨコみたいな佐々木ちゃんに...
来希は鞄を置くと、足でその変の石ころや砂を掃いた。理由としては派手に転ばした時に砂埃や小石で怪我をして、他人から怪しい目で見られないようにするためだった。
放課後の体育館裏になんて誰も用事ねぇからな...学校でイジメ疑惑で死んだ章太のおかげで、生徒だけの部活は禁止されてるし先生は今日も職員会議。
だから、好き勝手できる。これも運命かな?俺が楽しんでいいっていう神様の啓司だよな?
「あっ、倉庫の中も片付けないとな...俺らがやりやすいように場所を作らねぇと。」
来希は体育館裏の近くに設置してある体育倉庫の扉前に鞄を移動して、その重々しい扉を開けた。
普段は錠前をかけて管理しているのだが、それは倉庫を利用した最後の生徒が錠前を付けるため、来希はこの倉庫を利用するため、錠前を完璧にかけることはしなかったのだ。