perverse
私って意外と保守的なんだ
今までの私はこんなことはなかった
翔と別れてからも、それなりに恋愛を勤しんでいた。私が本気になれないのが別れの原因なんだけど、守ろうなんてこれっぽっちも思っていなかった。
なのに今の私は、傷つく自分が怖いと思っている
たぶん、宙さんと私の関係は脆いものかもしれない
どちらかが崩れれば、総崩れになる。そんなリスクが少なからずあるということだ
今の私は例え性格が悪いと思われても本心を見せるべき?
それで壊れるようなら、別れるしかないのか
そう思うと悲しくなる
「あの人を見て愕然とした。何でこんな人に負けたのか?理由もわからないし、すごく悔しい」
私の本音を宙さんにぶつけた。自己中な内容だ。でも、今の私はそれが許せない。たぶん、ここには翔に対しての愛情とかではなく女として否定されている自分が情けない。ただそれだけ
頬には一筋の涙が線を伝う
私は本性を曝け出した自分が恥づかしくて、宙さんの胸に顔を埋めた。
宙さんが笑うこんな私を嘲笑ってるの?
仕方ないか、これが本当の私なんだもん。嫌われて当然
『ホント美波って可愛いよねー』
って明るい声が耳に入ってくる
「えっ?」
意味がわからない。こんな負けず嫌いな女なんか好かれる訳ないのに
私は顔を上げ宙さんの顔を見上げると、私を見守る優しい顔が見える
『美波が悔しがる気持ち、良くわかるよ。4年前の俺も、何で美波が俺じゃなくて翔なんだ…って思ったことがあったから』
えっ、今何て言いました?4年前って私が、翔と別れる前ってこと?
宙さんはそんなに前から私のこと、彼の気持ちを聞いてしまったら、今までイジイジ考えていたことが無駄ってことに初めて気づいた
「ありがとうございます。そんなに前から・・・」
『何で、お礼?俺は今、この腕の中に美波がいることだって奇跡かなって思ったりする時もある。だって6年前だったら信じられないだろう?』
コクンと頷く。言われてみたらそうかもしれない
『だから、俺はそう導いてくれたアイツに感謝している。美波はアイツなんかに何も見劣りもしてないし、何一つ負けていない。ただ翔とアイツが結ばれる運命だっただけ。だから自分を卑下することはなにもない』
今までの私はこんなことはなかった
翔と別れてからも、それなりに恋愛を勤しんでいた。私が本気になれないのが別れの原因なんだけど、守ろうなんてこれっぽっちも思っていなかった。
なのに今の私は、傷つく自分が怖いと思っている
たぶん、宙さんと私の関係は脆いものかもしれない
どちらかが崩れれば、総崩れになる。そんなリスクが少なからずあるということだ
今の私は例え性格が悪いと思われても本心を見せるべき?
それで壊れるようなら、別れるしかないのか
そう思うと悲しくなる
「あの人を見て愕然とした。何でこんな人に負けたのか?理由もわからないし、すごく悔しい」
私の本音を宙さんにぶつけた。自己中な内容だ。でも、今の私はそれが許せない。たぶん、ここには翔に対しての愛情とかではなく女として否定されている自分が情けない。ただそれだけ
頬には一筋の涙が線を伝う
私は本性を曝け出した自分が恥づかしくて、宙さんの胸に顔を埋めた。
宙さんが笑うこんな私を嘲笑ってるの?
仕方ないか、これが本当の私なんだもん。嫌われて当然
『ホント美波って可愛いよねー』
って明るい声が耳に入ってくる
「えっ?」
意味がわからない。こんな負けず嫌いな女なんか好かれる訳ないのに
私は顔を上げ宙さんの顔を見上げると、私を見守る優しい顔が見える
『美波が悔しがる気持ち、良くわかるよ。4年前の俺も、何で美波が俺じゃなくて翔なんだ…って思ったことがあったから』
えっ、今何て言いました?4年前って私が、翔と別れる前ってこと?
宙さんはそんなに前から私のこと、彼の気持ちを聞いてしまったら、今までイジイジ考えていたことが無駄ってことに初めて気づいた
「ありがとうございます。そんなに前から・・・」
『何で、お礼?俺は今、この腕の中に美波がいることだって奇跡かなって思ったりする時もある。だって6年前だったら信じられないだろう?』
コクンと頷く。言われてみたらそうかもしれない
『だから、俺はそう導いてくれたアイツに感謝している。美波はアイツなんかに何も見劣りもしてないし、何一つ負けていない。ただ翔とアイツが結ばれる運命だっただけ。だから自分を卑下することはなにもない』