perverse
宙さんはまた私が一番欲しい言葉をくれる。本当優しく、有難い存在。



【奇跡】




私達の出会いはそうなのかもしれない。あまりにも複雑で障害が多すぎた。


私はあの人に負けたのではなく、この奇跡、いや運命かな………に導かれて今ここにいる。翔はここに辿り着くためには、削ぎ落とさなければいけない存在だった。だからあんな別れ方をしたんだ。




こんな勝手な【運命論】を作ってしまう私。



意外とロマンチストなのかもしれない………



そんな事を考えていると、今さっきまでムシャクシャしていたあの思いも消えてしまったような気がした






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今だに宙さんの腕は私に巻きついている


顔を上げると唇が見え、私は自然と唇を押し付けた



ーーー別に煽っている訳ではなく、私がただキスをしたかった……頭で考えるのではなく自然と身体が動いてしまったのだ




それが宙さんのスイッチを押したのか、私の唇を貪り出す。


軽く私の唇を噛み、口内に彼の下が侵入してきた。私の歯列を舌で弄る。


私に巻きついていて腕はいつしか解かれ、彼の大きな手が私の後頭部を掴み自由を奪う

私は彼の舌を吸い上げ、彼の体温を感じ

「っ、うん・・・」

吐息が漏れる

今の私は『彼に抱かれたい……彼の物になりたい」という気持ちしかない

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