perverse
宙さんの胸で、彼の寝息を聞いていたら、自分も眠ってしまったようで・・・眼を覚ますと、私の顔を見つめる宙さんの顔

『来てたんだ』
彼はチュっておでこにキスをしてシャワーに行ってしまった。心の片隅で期待していたので少し残念な気分
シャワーを終えた宙さんは私にコーヒーを入れてくれ、何気ない話をする

『美波、今日の夕食俺の実家で取るから』
「はい」
何か用事があるのだろうか?それともお母さんに呼ばれたから?そんなことを思いながら朝食の準備に入る

朝食後は、二人でベタベタして過ごした。
久しぶりの甘い時間なのに、キスまででその先に進んでくれない
そんな事を考える私、絶対欲求不満

昼過ぎに買い物に出かけその後、宙さんの実家に向かう。時刻は午後4時

新居を構えたとはいえまだまだ足りないものが沢山あり、少しずつだけど買い揃えている。私があの家に住む頃には、完璧な状態になっていたらいいけど。まだその日は未定

実家に到着し、リビングに通される。リビングにはお父さんが待っていた。軽く挨拶をしてお母さんが入れてくれた紅茶を飲む

そして本題。宙さんが結納を行いたいと言っている

「やらなくて、いいですよ。うちそんな、立派なお家じゃないし。姉もやっていないし」
これは本心。本当はジミ婚を希望している。けど宙さんの仕事関係の都合で披露宴は行わないといけないと言われた

それは納得したんだけど、結納までは。そんな贅沢はいらないような

「美波ちゃん、宙が是非ともやりたいって聞かないのよ。だからお願い」
って嬉しそうに言うお母さん。お父さんもそれに合わせてウンウンって頷いている。ソファーの隣に座っている宙さんの顔を見上げると、ニコニコしていて『ということなのでヨロシク』
って丸め込まれてしまった

結局、両親の顔合わせも兼ねてホテルですることが決まった
たぶん、この話の展開も親子で絶対打ち合わせしていたと思う。見事な星野親子の連携プレイ
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