perverse
その後、お母さんと夕食の準備をしていると
ピンポーン
とインターホンの音が鳴ったと同時にドアが開く音
バタバタって複数の人の足音が聞こえる

私は何が起こったかわからなかったけど、お母さんの方を見ると固まっていた

その様子で、何が起きたかわかった
私は、今、ココにいて良いのか?戸惑ってしまうと同時に心臓はドキドキ、急激に動きが早まっている
足もガクガク震えてきて
お母さんが、ポンポンって私の背中を叩き落ち着かせてくれる

「母さん出かけるって言ってたのにいたんだ」

キッチンに向かって歩いて来る足音
聞こえる懐かしい声…

ドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキ

高鳴る鼓動

会いたいような
会いたくないような

「母さん今日の夕飯ある?」

キッチンにやって来たのは、本物の翔

最後に私と会ったのは4年前のブライダルフェア

私を捨てた男

私の知らない所で、新しい家庭を持った男
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