perverse

「男遊びを控えるって」
「言葉の意味をわかってるのか？」

キョトンとしている
きっと彼女はその事が悪い事だとわかっていない？ある意味天然だ

『町田先生、数は減らすが男遊びを続けるっていう解釈で良いんですか？』
「そのつもり」
『私は一途で尽くしてくれる婚約者を捨ててまで、結婚後も浮気をすると宣言している町田先生との結婚をしなければいけないのですか？』
「それは可哀想だと思う」

娘のお馬鹿さを目の前にしてさすがの院長も声が小さい

「宙は私の事をわかっているならこれぐらい理解してくれるでしょ？」

彼女は何でも自分の我が通ると思っているタイプ
何でも言う事を聞いてもらって育った。だからそれが当たり前だと思っている

『町田先生の気持ちはわかりません。そして結婚したい人を前に堂々と男遊びを宣言して、不倫をする。それも現在私の弟と不倫をしている方と結婚なんて拷問と同じ』

今度は彼女が固まる
さすがに父親を前に結婚を押しかけてけている人の弟との不倫関係を暴露されたら立つ瀬がないだ
でも彼女はゾンビ
まだ這い上がってくるかもしれない
まだ宙さんは切り札を持っているのだろか？
策士の宙さんだからまだまだ戦えそうだとは思うけど

ちなみに田中先生は笑いを堪えすぎて涙が目に浮かんでいる
彼からしたら他人事だし娯楽なのだろう

「星野先生申し訳ない」
頭を下げる院長

白旗を上げたってこと？
婚約者である私を前にして結婚をしようと画策したのに、自分の男癖の悪さを当たり前のように認めた
それだけでも普通ダメだけど、結婚を求めている人の弟と不倫
認めたら結婚なんてありえないし、私が男でも倫理上受け付けない

「真理には普通の結婚は無理みたいだ。真理が星野先生を望んでいたが受け入れられない理由もわかった。やはり、谷口くんの縁談を進めるしか方法がないようだ。本当に迷惑をかけた」