perverse
私の痛いところをついている
現実のところ、宙さんと付き合って1ケ月とちょっと、彼という人間を理解すること、引越結婚の準備と日々の生活を送るだけでいっぱいいっぱい。余裕はない
そして昨日のような突撃があったから、私が確実に疲労している
これは一過性のものなので落ち着いたら時間の経過とともに培っていくものだと思っている
「そんなこと心配することはない。私達は大丈夫。アンタこそ私のことより自分の家庭の事を心配したほうがいいよ。娘酷すぎる」
翔は元カノの私より優先順位の高いあの肥満の娘を心配するほうが先決
糖尿病とか病気になったら大変だよ

「美波が心配することないよ。あの子俺の子じゃないから」
あっけらかんと話す
他人事のように話すけどアンタの事だよ
「だからもうすぐ離婚する。俺が1人になったら4年前の続きをしよう」
「アンタおかしくなったの?言ってる意味わからないんだけど」
「だから望愛は俺の子じゃない。真寛が浮気してできた子」
「そんなの証拠がないじゃない」
「証拠あるよ」
「どんな?」
フフフンと自信有り気な表情の翔
「真寛とヤル時は全部避妊してるんだ。アイツとの子供はいらないから」

一瞬コイツは馬鹿かって思ってしまう
「避妊していても妊娠の可能性があるってわかってる?」

子供がいらないから性行為を控えているのなら理解できるけど、ヤルことをやっていながら可能性がゼロの訳がない

私の質問に対して、ニヤッて自信ありげな翔
この顔をする時っていつも怪しかった……

「わかってるよ。俺の血液型がO型で真寛がB型なのにAB型の子供が生まれる訳がないだろう?」
「そうだけど」
「望愛の血液型はAB型だから、俺の子じゃないってこと」
「それって見間違いじゃないの?目が翔に似てたよ」
「母子手帳に貼ってあった検査の結果で確認したから間違いじゃない」
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