perverse
26
その次の日の朝
目が覚めると、コトが終わった証拠の気怠さが全身を駆け巡っている
今日が休みで良かった
今日は午後から宙さんは翔と外出し、真寛さんの父親に会うらしい
離婚をしたいのなら、さっさと弁護士に依頼して離婚調停を申し出たら良いんじゃないの?
子供のDNAの結果で浮気が証明できる訳だし
私は思うけど、宙さんの意見は違うようだ
真寛さんの本当の父親は、大きな会社の創業者一族で社長でもある
そういう人を敵に回すの回避したいという宙さん
ただ、そうなると翔が離婚するのは難しいと思う
宙さんはスースー寝息を立てて寝ている
この先どうする?
家事は宙さん外出してからやっても良い
昨日からのこのラブラブな空間をまだ味わっても良いよね
そう自分で言い聞かしながら、ボッーと宙さんの寝顔を凝視
今日はお疲れのようで全く起きる気配がない
不規則な生活をしている彼に今日ぐらいそっと寝かしてあげたい
起こして熱ーい朝を思い浮かべたけどやっぱり止めよう
そう自分に言い聞かせながら、そっと部屋を出た

リビングに行きソファーの横を通ると黒い物体…
ーーー翔
お泊まりだったんですか?
全く知りませんでした

「美波、おはよう」
「おはよう、泊まっていたの?知らなかった」
昨日の声を聞かれていたよね…なんて思うと恥ずかしくなり顔が赤くなる私
「昨日、気持ちよかった?」
耳元で囁く翔
ーーーやっぱり聞かれてる
私は無言で無視
「昔と変わらないね興奮している時の声」


宙さんは翔に聞かせる為にワザと寝込みを襲った
そう考えると、いつもと違う宙さんの行動も理解できる
宙さんは意外と独占欲が強いのかもしれない
そう思うと顔がニヤける私が
そんな私を見ながら
「今度俺が鳴かせてあげる」
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