perverse
28 被害届
目が覚める
見えるのは見慣れた寝室の天井と、心配そうに覗き込む宙さんと翔の顔
昔、翔に膝枕をしてもらった時の、下から眺めるドナルドダックに似ている顔が好きだった。
二人比べると、やはり兄弟
二人ともドナルドダック
似てるなって思い、クスッって笑ってしまう
「大丈夫?」
最初に私に声をかけたのは翔
真寛さんに襲われて、そこから先は覚えていない
どう答えて良いかわからない
『翔、大丈夫なはずはないだろう。こんな華奢な美波に巨漢のアイツが襲いかかったんだから』
そういえば、そんな事があった
思い出してきた
それと同時に襲いかかってきた真寛さんの怒りの形相が浮かんでくる
一瞬、その時の事が脳裏によぎる
真寛さんの怒りに満ちた表情を思い出すだけで、身体がブルブル震え出す
怖い
恐怖心が溢れ出してきて、自然と目から涙が浮かぶ
そんな、私を見た宙さんが、慰めるように私の手を握る
温かい
彼から伝わる体温で、少し怖い気持ちが楽になった
「真寛さんは?」
私の恐怖の元である彼女の存在が気になる・・・というか、近くにいるのであれば、オチオチ横になってなんかいられない
「アイツなら逃げて帰ったよ」
呆れたように言うけど、完全に目が怒っている
話によると私に突進し椅子ごと倒れた私は頭を強打
脳震盪を起こし意識を失う
真寛さんは倒れた私を目の前にしてか「私のせいじゃないから!」って言い捨て逃げたらしい
その話はを聞いて思わず「はあっ?」と呆れた声
倒れた人を目の前にして、まずすることは人命救助じゃないの?
加害者が被害者を見捨てるなんてありえない
真寛さんの非常識さを実感
『頭痛とか吐き気とかする?』
首を横に振る
『その症状がでたら言ってくれ』
お医者様のように、いえ本物のお医者様
真剣な顔つきで私に言う
『翔、申し訳ないが診断書を取って警察に被害届けを出す。こんなことはさすがに許せない』
見えるのは見慣れた寝室の天井と、心配そうに覗き込む宙さんと翔の顔
昔、翔に膝枕をしてもらった時の、下から眺めるドナルドダックに似ている顔が好きだった。
二人比べると、やはり兄弟
二人ともドナルドダック
似てるなって思い、クスッって笑ってしまう
「大丈夫?」
最初に私に声をかけたのは翔
真寛さんに襲われて、そこから先は覚えていない
どう答えて良いかわからない
『翔、大丈夫なはずはないだろう。こんな華奢な美波に巨漢のアイツが襲いかかったんだから』
そういえば、そんな事があった
思い出してきた
それと同時に襲いかかってきた真寛さんの怒りの形相が浮かんでくる
一瞬、その時の事が脳裏によぎる
真寛さんの怒りに満ちた表情を思い出すだけで、身体がブルブル震え出す
怖い
恐怖心が溢れ出してきて、自然と目から涙が浮かぶ
そんな、私を見た宙さんが、慰めるように私の手を握る
温かい
彼から伝わる体温で、少し怖い気持ちが楽になった
「真寛さんは?」
私の恐怖の元である彼女の存在が気になる・・・というか、近くにいるのであれば、オチオチ横になってなんかいられない
「アイツなら逃げて帰ったよ」
呆れたように言うけど、完全に目が怒っている
話によると私に突進し椅子ごと倒れた私は頭を強打
脳震盪を起こし意識を失う
真寛さんは倒れた私を目の前にしてか「私のせいじゃないから!」って言い捨て逃げたらしい
その話はを聞いて思わず「はあっ?」と呆れた声
倒れた人を目の前にして、まずすることは人命救助じゃないの?
加害者が被害者を見捨てるなんてありえない
真寛さんの非常識さを実感
『頭痛とか吐き気とかする?』
首を横に振る
『その症状がでたら言ってくれ』
お医者様のように、いえ本物のお医者様
真剣な顔つきで私に言う
『翔、申し訳ないが診断書を取って警察に被害届けを出す。こんなことはさすがに許せない』