perverse
10 真実
「電話は翔の嫁からで、子供を預かってほしいという内容」

宙さんの説明。ご両親は頷いている

電話に出たのはお母さんなのに、なぜ、内容を宙さんが知っているの?

「これは今日だけじゃない」

えっ、どういう意味?

お母さんが重たい口を開けた

「ここのところは毎日かな」
「どっかお悪いんですか?」

私の疑問
お母さんは顔を横に振る

「全然元気だよ。仕事もしてない」

宙さんが話を続ける

「えっ、じゃあ他に理由があるんじゃ」
「ない。ただ自分が楽をしたくて人に押しつけてるだけ」
「翔の嫁はこんな人なんだ」

えっ、えっ、ええええええっーーーーー

これって【無責任】ってことだよね

翔の隣にいる人がそんな人・・・虚しくなった

女子力が高い人だと想像していたから

すごいショック

「だから新居のマンションはセキュリティーがしっかりしたところにした。当直とかで夜いないことも多いし」

簡単に決めていたと思っていたけど、考えて購入していたことを今知る。

「だから住所や電話番号などの個人情報は翔と嫁には教えないで欲しい。美波を守るために」
「わかった。美波ちゃんには接触させないようにする」
とご両親は言ってくれた。

「実は、美波にはあいつのことを全然話していないんだ。二人きりで話したいので部屋に行くよ」

と言う宙さんに連れられリビングを後にする
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