Vanilla
「俺の気持ちはこの前伝えた通り、本気だよ。今日からでも俺の家に来て欲しいくらい」

聞かされている私が恥ずかしくなる台詞に耳と頬が熱くなるのを感じて、益々杉森さんを見れない私。

甘い台詞を言われ慣れていない恋愛初心者のせいかもしれない。

それよりも杉森さんって、こんな押せ押せな人だったの?


「キャー!杉森君ってつぐみちゃんに告白してたの!?もう付き合っちゃいなさいよー!杉森君の家に行っちゃいなさいよー!」

戸惑っているところに真近から穂香さんの興奮した声が聞こえてきた。
勢いよく振り返るといつの間にか穂香さんと愛佳ちゃんが真後ろに居た。

「杉森さんのグラッとしそうな強引さ、良いね!」

愛佳ちゃんは納得しながらうんうん頷いている。

完全に私達の会話を盗み聞きしていた模様。

そこから二人きりじゃなくなったから安堵したが、盗み聞きは良くないと思う。


北口から出るとすぐにボーリングのピンが屋上に乗っている建物が見えた。
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